ラブひな

講談社「アニひな Ver.2〜露天風呂編〜」各話ストーリーダイジェスト担当
「アニひな Ver.1〜内風呂編〜」の各話ストーリーダイジェストはこちら!



2000/04/19よりオンエア、TVアニメ版「ラブひな」全26話(テレビ放送は24話までで、25・ 26話はビデオ、DVDに収録)。

TXN(テレビ東京)系全国6局ネット(テレビ東京・テレビ大阪・テレビ愛知・テレビせ とうち・テレビ北海道・ TXN九州)
 他にも岐阜放送(4/19)・奈良テレビ(4/24)・テレビ和歌山(4/27)・新潟 テレビ21 (5/5)・びわ湖 放送(4/27)・テレビユー福島(5/8)

TXN系列 4/19(水)22:28〜
TXN以外 岐阜放送    4/19(水)22:28〜
      奈良テレビ   4/22(月)18:30〜
      びわ湖放送   4/27(木)22:30〜
      テレビ和歌山  4/27(木)25:10〜
      新潟テレビ21 5/5 (金)27:04〜
      テレビユー福島 5/8 (月)25:20〜

原作:赤松健 監督:岩崎良明 シリーズ構成:葉月九ロウ キャラクターデザイン:うのまこと プ ロップデザイン:安彦英二 美術監督:高山八大 色彩設計:金丸ゆう子 アニメーション製作:ジーベック 製作:テレビ東京/読売広告社
浦島景太郎:上田祐司 成瀬川なる:堀江由衣 前原しのぶ:倉田雅世 青山素子:浅川悠  紺野みつね:野田順子 カオラ・スゥ:高木礼子 浦島はるか:林原めぐみ

オープニングテーマ「サクラサク」作詞・作曲 岡崎律子 編曲 十川知司
エンディングテーマ「君さえいれば」作詞・作曲 岡崎律子 編曲 十川知司
 歌 林原めぐみ キングレコード スターチャイルド


第14話「再会? なるの憧れの人は今東大講師 ラブへな」

瀬田記康、再登場! なるとの再会はいかに!?

 連日のパーティーがたたり、ひなた荘は金穴状態。3日以内に6万7千円を調達しないと、電気・水道・ガス・電話が止められてしまうという。困ったみんなは相談の結果、1人頭1万円を捻出することに。
 景太郎は漫画家のアシスタントをして稼ごうとするが、あまりのきつさに逃げ出してしまう。その道すがら、みつねが変装した占い師に「東の池に飛び込むと幸せになれる」と言われた景太郎は、見料1万円を払い、東の地に池を探すべく走り回る。
 偶然にも景太郎が飛び込んだ池は、東大の敷地内だった。そこで景太郎は、東大受験の際に受験票を届けてくれた人物と再会を果たす。その人物は、東大で考古学の講師をしている瀬田記康。じつは彼こそが、なるの憧れの人なのだ。しかし、そんなことなど知らない景太郎は、瀬田が面倒をみているサラにも気に入られ、アルバイトとして瀬田の助手を勤めることになってしまう。
 景太郎のあとを尾けていたみつねは、瀬田が日本に戻っていることを知って驚く。そして、このことをなるに黙っていようと考えるが、みんながアルバイトで現われたものだから吃驚仰天! なると瀬田が会わないよう奔走するのだった。しかし、なるがしのぶのお手伝いで、考古学教室にお弁当を運ぶことになってしまう。あわや、2人が顔を合わせるかと思われた瞬間、みつねの必死の努力が実り、なんとか阻止できたのだった。
 その夜、1人お金を得ることができず、みんなに責められた景太郎は、漫画家の先生にお詫びの電話を入れ、再びアシスタ ントをすることになるのだった……。
(20文字×34行)

みどころ
 原作者の赤松健先生が、漫画家の先生役で特別出演しています!
 先生の収録は、先生が初めて見学に行った第12話の収録後に行われたのですが、この第14話の収録は、本来ならその2週間後。第14話の映像が流れるわけもなく、先生は絵を見ずに挑んだそうです。幸い、先生の台詞はオフ台詞。絵に合わせてしゃべる必要がないので、景太郎役の上田佑司さんに手伝ってもらい、キューランプの合図で収録したとか。はたして、その出来は!?
(20文字×11行)

第15話「好き? 洞くつの中のラブラブ宣言 ほらあな」

ついに再会! なると瀬田。その時、景太郎は!?

 発掘調査のため、瀬田からサラを預けられた景太郎。サラの面倒をひなた荘でみていると、なるに片思いしていることをサラに見抜かれ、そのことを目の前でなるに話されてしまう。なるは景太郎の本心を迫るが、景太郎は男らしく言い切ることができず、なるをイライラさせ てしまうのだった。
 そんないたずら好きのサラを、住人たちは可愛いともみくちゃにしてしまい、逃げるサラを 「開かずの扉」前に追い詰める。ところがそのとき、封までされたその扉が開き始めた! 驚くみんなを尻目に中から現われたのは、瀬田だった……。ひなた荘の裏を発掘中、穴に落ちて出口を探していたのだ。みつねの苦労も虚しく、なると瀬田はあっさりと再会してしまうのだった。
 瀬田が発掘に戻ると、なるは景太郎に自分の気持ちを話し始める。自分のことよりも、なるが瀬田とうまくいくことを願って、「瀬田に告白すべきだ」と、なるを強引に瀬田のもとへ連れて行く景太郎。それを見ていたみつねたちも、洞くつへと向かうのだった。
 洞くつには、メカタマゴたちによって様々な罠が仕掛けられていた。メカタマゴに取り囲まれ、絶体絶命のピンチを迎えるみんな。素子の風塵乱舞でメカタマゴを薙ぎ払ったまではよかったが、洞くつが崩れてしまい、新たな危機を迎えてしまう。 なす術もなく、このまま洞くつで死を迎えるのかと思われた瞬間、一条の光りが! 見上げると、そこにははるかの姿があった。みんなが閉じ込められたところ は、喫茶日向のゴミ捨て場代わりだったのだ。
 本当に、ひなた荘には不思議がいっぱい。
(20文字×34行)

みどころ
 憧れの人、瀬田記康に会えたなるの動揺ぶりに注目!
 待ち焦がれていた瀬田との再会は、心の準備をする余裕もないほどの、いきなりの展開。そのために、なるはおもいっきり舞い上がってしまい、どもったり、景太郎を「浦島君」と呼んだり、立ち居振る舞いもどこかギクシャクしてしまう。それは、景太郎が「何、俺みたいなことやってんだよ」とイライラするほど。好きな人を前にした乙女心を、ちょっぴり誇張して表現しています。
(20文字×11行)

みどころ−改訂1
 入浴シーンで、「なんかいつもと違う」と違和感を感じませんでしたか? そうなんです。 タオルを巻かずに入浴している んです。
 テレビ放送には“放送コード”という規制があるのですが、番組開始当初、局からの規制が厳しかったため に、入浴時にタ オルを巻くという措置を講じていたのです。その規制が緩和されたのか、この回以降での入浴シーンではタオルはなしです。
 テレビ放映されない25・26話は放送コードが関係ないため、かなり楽しめるのでは!?
(20文字×11行)

みどころ−改訂2
 入浴シーンで、「なんかいつもと違う」と違和感を感じませんでしたか? そうなんです。 タオルを巻かずに入浴している んです。
 テレビ放送には“放送コード”という規制があるため、番組開始当初、局からの規制が厳しく、入浴時にタオルを巻く措置 が講じられていたのです。その規制が緩和されたのか、この回以降、入浴シーンでタオルなしの回が続出! テレビ放映されない25・26話は放送コードが関係ないため、かなり楽しめるかもしれません!?
(20文字×11行)

みどころ−改訂3
 なるが長い間、待ち焦がれていた瀬田との再会は、心の準備をする余裕もないほどのいきなりの展開。そのために、なるはおもいっきり舞い上がってしまい、どもったり、景太郎を「浦島君」と呼んだり、立ち居振る舞いもどこかギクシャクしてしまいます。それは景太郎が「何、俺 みたいなことやってんだよ」と思ってしまうほど。憧れの人を前にした乙女心をちょっぴり誇張して、おもしろおかしく、そして可愛く表現しています。
(20文字×10行)

第16話「海の家・浜茶屋ひなたのサル芝居 チュウかな」

景太郎が孫悟空! 浜茶屋ひなたの再建なるか!?

 夏だ! 海だ! ということで、ひなた荘の面々と灰谷・白井・健太朗が、「浜茶屋ひな た」再建のた め海に集結。 その浜茶屋ひなたは、客寄せのために代々芝居を上演するのが習わしとかで、みんなは『西遊記』を上演することに。ところ が上演中、スゥのやり過ぎた演出効果が原因で、再建虚しく、浜茶屋ひなたが倒壊してしまう……。
 途方に暮れるみんなの前に、瀬田とサラが現われる。近くに興味深い遺跡があり、発掘調査に来ていたのだ。 その瀬田の提供によって、発掘されたばかりの遺跡で上演することが決定。一同の顔に笑顔が戻る。ただし、瀬田も出演するという条件付きで。
 瀬田の参加により、若干のキャスティング変更のもと舞台は幕を開けた。ところが、瀬田のアドリブで、芝居内容がどんどん変わってしまう。瀬田演じる牛魔王と素子演じる沙悟丞の戦闘シーンは、ほとんどSFX状態。そして、それに乗じたみつねによって、なる演じる三蔵法師を賭けて、なぜか景太郎と瀬田が戦うことになってしまう。
 決死の覚悟で瀬田に挑む景太郎。だが、景太郎の錫杖がなるのブラジャーに引っ掛かってし まい、なるの胸が露に! 怒ったなるは景太郎を殴り飛ばすが、その余波を受けた瀬田までもが気を失ってしまう。このままだと、芝居の結末を変えなければならない。すると、いきなり温泉が吹き出し、結末を迎えずに芝居は終演するのだった。
 芝居を最後まで上演することはできなかったが、浜茶屋ひなたの新名物「海上露天風呂」が完成。浜茶屋ひなたは、見事、 再建を果たすのであった。
(20文字×34行)

みどころ
 なるの憧れの人、瀬田康記は、ひなた荘同様、謎でいっぱい!?
 彼は、素子演じる沙悟丞との戦闘シーンで、素子の剣技を太刀筋から、京の深山に秘して伝わる神鳴る剣「神鳴流」と見破 り、素子にあっさりと勝利してしまう。
 その上、サラにテコンドーを教えていることも、第14話のサラの台詞から判断でき、格闘技にかなり通じているようであ る。
 一体全体、瀬田康記とはいかなる人物なのだろうか。
(20文字×11行)

第17話「海…なるにドキッ! 妖怪にクラッ 妖しいな」

霊に憑かれたなる! 素子の斬魔剣・弐の太刀は完成するのか!?

 浜茶屋日向で瀬田に何度も手合わせを願い出る素子は、取り巻きの1人である菊子に、 「男に頼るようになり、堕落した」と告げられる。その夜、菊子の言葉を気にする素子のもとに、神鳴流の本山から手紙が届く。沖の孤島に怨念が宿っているため、退魔師が到着するまで島 を見張れというのだ。だが、素子は自分の強さを証明するために、その怨念を1人で退治すべく島に向かってしまう。
 気を感じ、難破船に入った素子が見たものは、ひなた荘の面々だった。なるとの距離を縮め るため、灰谷・白井の助言を借 りた景太郎が、散歩と偽り心霊スポットにみんなを誘ったのだ。そんな難破船で遊ぶみんなをよそに、素子は霊を退治する。
 ところが、宿に戻るとなるの様子がおかしい。素子が斬った霊が退治されておらず、なるに乗り移っていたのだ。しかし、 人を傷つけずに霊だけを斬る「神鳴流奥義、斬魔剣・弐の太刀」を使えない素子には、なす術が無い。そこで素子は、「斬魔剣・弐の太刀」を会得するため、景 太郎と特訓を開始した。
 「誰かを好きな人はね、本当の強さを持っているんだ」。瀬田の言葉に何かを掴んだ素子は、未完成ながら 「斬魔剣・弐の太刀」を振るい、見事、悪霊を退治するのだった。
 正気に戻ったなるを前に、景太郎はなかなか男らしいところを見せられない。せっかくのア ドバイスを実践できない景太郎を歯痒く思った灰谷は、思わず手に持っていた缶ジュースを景太郎の頭にぶつけてしまう。そのショックで意識を失いかけた景太郎は、なるを押し倒してしま い、いつものように殴られるのであった……。
(20文字×34行)

みどころ
 「誰かを好きな人は、本当の強さを持っている」。この瀬田の言葉を証明するかのように、 なるのために一所懸命頑張る景太郎。健太朗は素子の一撃でダウンしたのに、景太郎は何度でも立ち上がる! その姿は、愛する者を自分の命に替えても守りたいという、ただその一心で光り 輝いている。
 瀬田の言葉に景太郎のひたむきな姿が加わったからこそ、素子も「神鳴流奥義、斬魔剣・弐の太刀」を会得できたのではな いだろうか。
(20文字×11行)

第18話「それぞれの浴衣のきみと夏祭り ほな」

「素直になったらあかんのや」。みつねの本当の気持ちは……。

 浜茶屋ひなたのアルバイトが、健太朗を除き、ついに終了! みんなは浴衣姿で夏祭りに 出掛けることに。
 そんな中、今度の海外調査が危険なため、瀬田ははるかに、サラをひなた荘に預ける相談を していた。しかし、サラは瀬田と一緒にいたいため、みんなを困らせてひなた荘を追い出されようと考える。考えを実行に移すサラだったが、スゥのせいでことごとく失敗。そこでサラは、その矛先をスゥに向けることに。2人で沖に出て、スゥを沖の島に1人置いてこようと考えたのだ。ところがそれもうまくいか ず、サラも一緒に島に取り残されて しまうのだった。
 スゥとサラのことを健太朗から聞いたみつねは、心配のあまりジェットスキーであとを追う。だが、スゥの仕掛けた機雷に よって、みつねも同じ運命をたどってしまう。なす術なく、島で遊びに興じる3人だったが、サラがみつねに厳しくあたり始 める。瀬田を見つめるみつねの視線 で、サラは気付いていたのだ。「本気でパパのこと好きだろ」と言われたみつねは、うまく反論できずに口ごもってしまうのだった……。
 夜が更けて潮が引くと、島は本土と陸続きになっていた。寝てしまったサラを背負い、みんなのもとへ向かうみつねと スゥ。そこへ、サラを探していた瀬田が現われる。意を決して、サラの面倒をみることを建て前に、瀬田の今度の調査につい て行くことを提案してみるみつね。 ところが、瀬田の調査というのは5日間の予備調査だった。みつねは少し照れた表情で、「ひなた荘で待ってる」と瀬田に告 げるのだった。
(20文字×34行)

みどころ
 夏祭りの入口でのシーンで、灰谷と白井の声が逆になっているのに気が付きましたか?
 ここ数年、アニメーションの制作スケジュールは非常に厳しく、絵と音の制作がほとんど同時進行。そのため、声優さんたちは動画や絵コンテを撮影したものを見て演技をし、音響さんもそれに音をつけているのです。
 なんでも、作品によっては口が動いているのに台詞がなかったり、口が動いていないのに台詞を喋ったりすることもあるとか!? いやはや、本当に大変なお仕事ですね。
(20文字×11行)

みどころ−改訂1
 みつねはお酒とお金が大好きで、あまり物事にこだわらない、脳天気で色っぽいお姉さんタイプ。第1話では大胆にも景太郎に胸を触らせたりして、恋愛方面でもかなりのエキスパートという印象を見せてくれました。しかし、この回で、そうではないことを告白。
 周りを意識するあまり、自分の気持ちに素直になれず、つい虚勢を張ってしまうというむつみ。いつもと違った切ない一面を知ることで、キャラクターに、より現実味が加わったのではないでしょうか。
(20文字×11行)

第19話「玉の輿? 海の向こうの皇太子 暖かな」

熱でもあるのか景太郎? え!? 景太郎じゃない? あなたは一体……。

 夏休みも終わろうとしている、ある昼下がり。またもやスゥが大人に変身してしまったから、さぁ大変。赤い月が出ていないのに、一体どうして!?
 姉のアマラを見たというはるかの言葉を聞いたなるは、アマラを探しにひかげ荘へと向かう。すると、そこにはアマラとと もに乙姫むつみの姿があった。東大受験のために上京していたのだ。
 なるが、アマラとむつみを連れてひなた荘に戻ると、みんなが景太郎に胸をときめかせていた。景太郎に何が起こったのか不思議がる一同。じつは景太郎ではなく、スゥと兄妹同様に育った従兄弟で皇太子のランバ・ルゥだったのだ。王位を継ぐと いうランバは、スゥを妻にするため に来日したという。
 ところがスゥは、ランバとの結婚を頑なまでに拒否し、会おうともしない。そこでランバは、スゥの本心を知 るために景太 郎との入れ替わりを願い出る。景太郎と入れ替わったランバはスゥに近付くことに成功し、「ランバを兄として慕ってきたた めに、いきなり結婚相手とは思えない」こと、「姉のアマラがランバに好意を寄せている」ことを知るのだった。スゥとアマラ双方の気持ちを知ったランバは、 帰国することを決意。そしてスゥも また、今後のことを話し合うために一時帰国するのだった。
 ところが数日後、ランバが景太郎だったことが判明し、スゥが戻って来た。本物のランバはというと、平和惚けを経験する ために景太郎になりすましていたのだ。それを知ったみんなは、「さっさと帰れ!」とランバを一蹴。空に舞うランバだっ た……。
(20文字×34行)

みどころ
 眼鏡をかけた姿では景太郎と瓜二つのランバ・ルゥ。そのランバを演じるのは、1人2役で上田佑司氏。性格の違う景太郎とランバという2人のキャラクターを見事に演じ切る力量は、さすがとしか形容の仕様がない。氏の演じ分けの妙を、じっく りと見て欲しい。
 さらに今回はもう1つ、スゥの国の民俗衣装を身にまとった女性陣・ひなたガールズにも注目を! きわどい衣装に身を包んだ女性陣に、思わずクラクラしてしまうこと請け合いです!!
(20文字×11行)

第19話−改訂1

熱でもあるのか景太郎? え!? 景太郎じゃない? あなたは一体……。

 夏休みも終わろうとしている、ある昼下がり。またもやスゥが大人に変身してしまったか ら、さぁ大変。赤い月が出ていないのに、一体どうして!?
 姉のアマラを見たというはるかの言葉を聞いたなるは、アマラが住んでいたアパートへと向かう。すると、そこにはアマラ とともに乙姫むつみの姿があった。東大受験のために上京していたのだ。
 なるが、アマラとむつみを連れてひなた荘に戻ると、みんなが景太郎に胸をときめかせていた。景太郎に何が起こったのか不思議がる一同。じつは景太郎ではなく、スゥと兄妹同様に育った従兄弟で皇太子のランバ・ルゥだったのだ。王位を継ぐというランバは、スゥを妻にするために来日したという。
 ところがスゥは、ランバとの結婚を頑なまでに拒否し、会おうともしない。そこでランバは、スゥの本心を知 るために景太 郎との入れ替わりを願い出る。景太郎と入れ替わったランバはスゥに近付くことに成功し、「ランバを兄として慕ってきたた めに、いきなり結婚相手とは思えない」こと、「姉のアマラがランバに好意を寄せている」ことを知るのだった。スゥとアマラ双方の気持ちを知ったランバは、 帰国することを決意。そしてスゥも また、今後のことを話し合うために一時帰国するのだった。
 ところが数日後、ランバが景太郎だったことが判明し、スゥが戻って来た。本物のランバはというと、平和惚けを経験する ために景太郎になりすましていたのだ。それを知ったみんなは、「さっさと帰れ!」とランバを一蹴。空に舞うランバだっ た……。
(20文字×34行)

みどころ
 眼鏡をかけた姿では景太郎と瓜二つのランバ・ルゥ。そのランバを演じるのは、1人2役で上田佑司氏。性格の違う景太郎とランバという2人のキャラクターを見事に演じ切る力量は、さすがとしか形容の仕様がない。氏の演じ分けの妙を、じっくりと見て欲しい。
 さらに今回はもう1つ、スゥの国の民俗衣装を身にまとった女性陣・ひなたガールズにも注目を! きわどい衣装に身を包んだ女性陣に、思わずクラクラしてしまうこと請け合いです!!
(20文字×11行)

第20話「眠りの少女とセピア色の約束 カラクリな」

「約束は、必ず果たすべきもの……」。数十年の時を超え、約束は果たされた。

 問題集の答え合わせをしている“浪人ズ”のもとに、いきなりスゥとサラが現れた。ひなた荘の抜け道マップを作っていて、景太郎の机の抽斗から出て来たのだ。浪人ズを抽斗の中に連れ込むスゥとサラ。すると、今度は知らない場所に。新 たな抜け道を見つけて喜ぶスゥとサラをよそに、景太郎は「もえ」と書かれた部屋の中に入る。すると、そこには少女のからくり人形があった……。
 言葉を交わしながら人形の世話をする景太郎とむつみは、人形の名前を“萌”と知り、動かない足を直す約束をする。奇妙に思ったみんなは受験ノイローゼと納得するが、ひなた荘の日誌「日向抄」と素子の発言で、妖怪の仕業と身を震わせる。そこで、約束を果たせば妖怪が満足するのではと、景太郎の約束を守るため、スゥとサラが立ち上がった。
 スゥとサラのおかげで動けるようになった萌は、昔のように遊びたいとおままごとを希望する。萌と遊ぶ景太郎、なる、む つみ。そのとき、なるにも萌の声が!? 意識が遠のき時間を越えたなるは、萌と景太郎の曾祖父・景介との会話、萌と幼い景太郎との出会いを垣間見る。景太郎は十数年前に萌と会っていて、萌の足を直す約束をしていたのだ。しかも、入口に貼ってあった「もえ」という紙は、幼い 景太郎が目印として、ひらがなで “萌”と書いたものだった。
 なるが現実に戻ると、萌が景太郎の頬にキスをしようとして倒れ、そのまま動かなくなってしまう。動かなくなった萌は、 はるかの手でまたもとの場所に置かれ、布をかけられてしまう。みんなが萌と一緒に写った写真が、「日向抄」に新たに加わった……。
(20文字×34行)

みどころ
 「和風喫茶・日向」を1人で切り盛りしているはるかの年齢は、27歳。第1話で景太郎に、「おばさん」と 呼ばれて怒っていたのを見て、景太郎とはるかは、年齢の近い甥と叔母の関係と思った視聴者も多いはず。ところがこの回で、2人の関係 は“いとこ”であることが判明!
 7歳しか違わない20歳の従兄弟に“おばさん”呼ばわりされては、怒るのも当然というものですね。
(20文字×10行)

第21話「嫉妬爆発!? ボート上のお熱い二人 わなわな」

景太郎がむつみとデート!? 嫉妬に燃えたなるは……。

 おしゃれな服を着て、口紅をひいているなるは、なぜかうきうきそわそわ気分。模試で東大合格B判定を取った景太郎が、勉強のお礼として食事に誘ったのだ。しかし、行った先は牛丼屋。怒ったなるは、すかさず現れた健太朗の誘いに乗るふりをするが、ふと目を離した隙に健太朗が消えてしまう。不思議に思うなるだが、気を取り直し、謝る景太郎とレストランに入るのだった。
 そんななるを、陰から見つめる少女がいた。健太朗はこの謎の少女に連れ去られ、縛られていたのだ……。
 翌日、なるだけ景太郎とデートしてずるいと、むつみが景太郎をデートに誘う。2人のことが気になるなるは、こっそりあ とを尾けることにするが、そんななるを昨日の謎の少女が尾行。さらに、三角関係の修羅場を見ようと、みつねもそのあとを追うのだった。
 池でボートに乗る景太郎とむつみを追って、同じくボートに乗り込むなるとみつね。自分とのデートでボートに誘われな かったなるは、見つめあう景太郎とむつみの姿に嫉妬して景太郎のボートに急接近! 驚いた景太郎は必死で逃げ、2艘のボートは激しいデッドヒートを繰り広 げる。漕ぐのに夢中なあまり、2艘はみつねのボートに突っ込んで大破。これにより、景太郎とむつみのデートは終了し、4 人はずぶ濡れのまま、それぞれの家路に着くのだった。
 夕方、お風呂に入っているみんなの前に、謎の少女が現れる。少女は、「なるおねえさん、迎えに来ました」 と口を開く。 謎の少女の正体は、なるの義理の妹・メイだったのだ。メイの発言は何を意味するのだろうか!?
(20文字×34行)

みどころ
 景太郎が東大を目指す理由は、15年前の女の子との約束を守るため。だが、ひなた荘の管理人を務めたことで、なるのことが気になり出し、約束の女の子に対する気持ちが揺らぎ始めた。そこへ今回は、なぜか波長の合うおっとりとしたむつみも参入してきたから、優柔不断な景太郎の頭の中は大パニック!
 今となっては誰だかわからない約束の女の子か、現在進行形で好きななるか、自分に気があるむつみか!? 最終回まで残り3話となり、決断のときが迫ってきた!!
(20文字×11行)

第22話「妹メイのたくらみ 密室大作戦 そんな」

自分がいなくなれば……。義妹のこころ、義姉知らず。

 メイが現れたのは、なるに家に戻ってもらうためだった。しかし、なるは家に帰らないと 言い張り、話にならない。そこでメイは、景太郎がむつみと仲良くなれば、なるが家に戻ると考え、様々な作戦を実行することに。そのころなるは、メイが持ってきたアルバムの中に、ひなた荘と一緒に写る幼い自分の姿を発見し、驚くのだった。
 その日の午後、ひなた荘恒例、秋の芋煮会が開かれる。むつみが鍋に箸をのばすと、なぜかリッド君のぬいぐるみが!?  懐かしのアニメのキャラクター・リッド君で盛り上がるなるとむつみ。幼いころ、むつみもリッド君のぬいぐるみを持ってい て、仲の良かった子にあげたと言うのだ。
 ひなた荘に戻ったなるに、実家から電話が入る。その直後、なるのアルバムから幼い景太郎 とむつみの写真を見つけ、むつみが“約束の女の子”かもしれないことを2人に教えたほうがいいと言うメイ。それに対してなるは、もう少し様子をみたほうがいいと言ってしまう。「どうして?」と食い下がるメイ。その姿になるは、「私が家に帰れば、留学をゆるしてもらえると計算したんでしょ」と、つい声を荒げてしまうのだった。
 大好きななるに自分の気持ちが届かず、悲しみのあまり涙を流すメイ。自分のことが嫌いだから、なるが家を出たと思っているメイは、自分が家を出ればなるが戻り、家族が幸せになると考えていたのだ。
 その夜、煮込まれたリッド君を洗っていたなるは、リッド君に「乙姫むつみ」の文字を発見 してしまう。景太郎の約束の女の子とは、むつみなのだろうか……。
(20文字×34行)

みどころ
 リッド君の回想話が登場しましたが、今回は動く上に声入り! むつみとなるが、それぞれの回想でリッド、ハカセ、オオボケの3役を演じています。
 このアフレコ時、むつみ役の雪野五月さんが3体のキャラクターの声を完璧に変えて演じられたのですが、あまりにも違い過ぎて、雪野さん1人の声とわからずNGに。すぐさま、雪野さんが1人で演じているように、録り直しをされたそうです。 3体を完璧に演じ分けたほうも、聞いてみたかったですね。
(20文字×11行)

第23話「成瀬川なる 揺れる女心と景太郎 こなごな」

約束の女の子が判明!? なるは身を引いてしまうのか……。

 アルバムの写真とリッド君に書かれていた名前から、景太郎の約束の女の子が“乙姫むつみ”かもしれないと知ってしまったなる。だがなるは、そのことを景太郎が知ったらどういう展開になるか不安で、なかなか景太郎とむつみに伝えるこ とができない。
 そんなとき、ひなおばあさんが転地療養から、いきなり戻って来た。居合わせたむつみを見 たおばあさんは、幼いころにひなた荘で預かっていた、親戚の乙姫むつみと気付く。やはり景太郎とむつみは、小さいころに会っていたと確信するなる。
 おばあさんがひなた荘を調べると、かなりのガタがきていることが判明。早速、ひなた荘を 2日間閉鎖し、修繕工事をすることに。そこで、素子は合宿所、しのぶは母のもと、スゥとみつねははるかのところ、なるは実家、模試の判定が「E」で実家に帰るに帰れない景太郎は、かつてアマラが住んでいた、むつみの隣の部屋へと向かうのだった。
 ひなた荘を出て、しのぶやメイと駅まで来たなるは、真実を伝えなければと景太郎とむつみのもとへ向かう。ところが、ド アを開けると裸で折り重なる2人の姿が!?
 ショックのあまり、写真を落として走り去るなる。景太郎は誤解を解こうと、そのあとを追 うが、追い着いた途端、なるに いきなりキスをされてしまう。驚きのあまり固まる景太郎。そこへ、なるが落とした写真を手にむつみが現れ、「この写真、 けー君?」と景太郎に声をかける。 ついに、幼なじみだったことに気付く景太郎とむつみ。そんな2人を見たなるは、景太郎に「頑張ってね」という言葉を残 し、去ってしまうのだった……。
(20文字×34行)

みどころ
 いよいよ次回が、テレビ版の最終回である第24話。その最終回を前にした今回のラストで、景太郎とむつみが幼なじみ だった事実が、当人同士に判明します。
 はたして、景太郎のことを「けー君?」と呼んだむつみは、“約束の女の子”だったのか!? そして、2人のことを考え、キスすることで景太郎への思いを無理矢理断ち切ったなるは、一体どうなるのか!?
 いやが上にも、最終回である次回に期待がかかります!
(20文字×11行)

第24話「祝! サクラサクのは東大? 恋? みんな」

夢か現実か……。苦悩する景太郎は、現実世界に帰って来るのか!?

 なるの一言で、「あいつにとって俺はその程度……」と落ち込む景太郎は、なるを追いかけるか、幼いころの約束を貫き通すかで悩んでしまう。そんな景太郎と電話で話をしたしのぶは、景太郎がひなた荘に帰って来ないような気がして不安 になり、みんなに助けを求めようと 決意するのだった。
 そのころ、久しぶりに実家へ戻ったなるは、初めて口にした「東大」という言葉が、ひなた 荘で覚えてきたものだと知る。 そこへ、「私たちには先輩が必要」というしのぶが訪ねてくるが、なるは「力になれないと断ってしまう。それでも、なるの気持ちの変化を期待して、なるの実家の前に立ち尽くすしのぶ。
 夕方になっても佇んでいるしのぶの前に、みつねが姿を現した。景太郎を思い、みんなが動き出していたのだ。しのぶを帰したみつねは、素直になるようなるを説得する。みつねの熱い気持ちに触れ、メイにも詰め寄られたなるは、自分の素直な気持ちに気付き、景太郎に会うためにひなた荘へと向かう。
 なるがひなた荘に戻ると、景太郎が行方不明になっていた。以前と同様に、景太郎の居場所 を突き止めるなる。景太郎がいたのは、幼いころに遊んだ公園の砂場だった。模試の結果が悪く、なると一緒に合格するという約束が守れそうもないので、 幼いころの約束を言い訳にして逃げていたのだ。
 情けない自分と決別し、弱々しくも「東大も成瀬川も諦めない!」と宣言した景太郎は、なるに手を取られ、新しいひなた 荘へと走る。そして、再び管理人として、みんなに笑顔で迎えられるのだった……。
(20文字×34行)

みどころ
 最後の最後で、むつみが“約束の女の子”ではなかったことを告白。いったい誰が“約束の女の子”なのだろう? 今で は、どこの誰だかわからない女の子なのか、それとも、100%否定できなくなったなるなのか!?
 真実はわからないけれど、漫画原作が最終回を迎えておらず、“約束の女の子”を明かしていない以上、最上の幕引きだったのではないでしょうか。シリーズ構成を担当した葉月九ロウさんと岩崎良明監督に、ただただ脱帽です。
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